韓国で新50000ウォン紙幣が発行

5万ウォン札(表)新5万ウォン札(裏)
韓国では今まで1万ウォン紙幣が一番高額な紙幣でした。ですから1万円を両替すると1万ウォン札が10枚ぐらいもらえるのでお金が増えたような気分になった人も多いでしょう。しかし、一方では10万円を両替して財布に入れると1万ウォン札が100枚にもなり利用が不便でした。まあ、そういうときには10万ウォンの小切手にしてもらえばいいんですが、23日いよいよ50000ウォン紙幣の発行が開始されました。

新50000ウォン紙幣に載っている人物は朝鮮時代中期1500年代前半の女流画家“申師任堂(シンサイムダン)”です。日本では全く聞きなれない名前ですが、時期的にはジャングムより100年ほど後に活動していた人です。儒学者の李栗谷(リユルコク)の母で、李栗谷は5000ウォン札に描かれており、韓国儒教の開祖とも言える人です。師任堂は、本名でなく号、いわゆる俗称みたいなもので本名はわかっていません。

師任堂とは、古代中国周王朝の文王の母・太任を師として見習うと言う意味だそうですが、文王というのが紀元前11世紀周王朝の始祖で、儒家からは聖王と崇められる仁政を行なった人で、その文王の母を師とするということですから、申師任堂も儒教に心酔していた人で韓国では、良妻賢母の鑑と言われている人です。親子で紙幣に採用されるほどですから、大変なものです。

申師任堂がどのくらい良妻賢母だったかというと、7人の子供を教育し、3男の李栗谷が儒学者であり大政治家になり、他の息子と娘も芸術家として名を留めています。栗谷が書いた記録によると、“父は生計に無頓着であったために生活が苦しく、母はいつも質素で勤勉、節約を旨としていた”と言うことです。また、夫が科挙に合格するために勉強をさせようと10年間ソウルに行って勉強に専念するように彼を見送ったとも。

申師任堂は妻や母としてすばからしかったばかりではなく、当代を代表する詩人、画家、書画でもあり、当時彼女を評する者たちは“(当代一の画家)安堅の次を行く”と言われるほどでした。このように彼女が朝鮮王朝が要求する儒教的な女性像に留まることなく、独立した人間としての個を確立した女性でもあったということで現代でも高く評価され紙幣にも載ることになったわけです。

男性社会の中で評価された女性という点では、ジャングムと似ていますね。ジャングムも男性中心の朝鮮王朝の中で特別の待遇を受け、王お抱えの医者は王が死ぬとその責任を取らされて、殺されるのが慣例になっていた中、当時の中宗王が死んだ後も殺されないで高待遇を受けることが出来たと言いますからね。

申師任堂が、このように独立した女性になることが出来た理由として、申師任堂が一人娘として男女の差別がない中で教育を受け、また、彼女の母も一人娘として育ったことが朝鮮時代においても理想的な女性像として生きることが出来たのではないかという人もいます。
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この記事へのコメント
何処の国の悪でも、わざわざウォンを偽造する為にコストをかけないでしょう。
Posted by みーこ at 2011年10月17日 19:47
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